それから2~3日して、伊藤さんから事業年度につき連絡が入り、
その後、定款案を作成しメールを送る。2~3日後、確認したとの返事と会社の実印が
できたとの連絡が入り、12月23日再度来所してもらうことになった。
登記に必要な書類に押印を頂くためだ。
12月23日
「定款ができたので、資本金の入金をお願いします。
また、定款の認証には、公証役場へ、1月5日行って参ります。
1月15日に登記の申請をするとだいたい1週間かからずに登記が完了します。
登記が完了次第謄本と印鑑証明が取得できます。
その後、銀行口座の開設、税務署など各種届出があるかと思います。」
「どうもありがとうございました。株式会社のしくみが少しわかったように思います。
何かあれば相談させて下さい。」
「もちろんです。お気軽にご相談ください。伊藤さんの会社が長く続くことを
心からお祈り申し上げます。」
1月14日
作成済みの登記申請書を再確認していると兄が、「明日設立登記の申請だよね」と聞いてきた。
「うん。お子さんの誕生日なんだって。明日が休日でなくてよかった。」
「そうだね。」
会社の設立登記は、法務局に登記申請した日が会社設立日となる。
なので、法務局が開庁していないお正月とか、土日祝は、会社の設立日にはできないのだ。
実際多くのご依頼人から1月1日に会社設立日にしたいです。とよく言われるが
残念ながらそれはできないのだ。
「ねぇお兄さん。伊藤さんは、これから会社の経営者になるでしょう。
お兄さんも一応経営者でしょう?大変?」
「お兄さん、報酬度外視で駆け回ってるところあるからさ。心配というか」
「そうねぇ。困っている人を見るとね、ほっとけなくて自分でできることなら
助けてあげたいと思っちゃうんだよね。この世界に入ったのも社会貢献をしたいと
そう思ったからだし」
「うん。立派だと思う。だけど身体壊さないようにね。」
「和花がもう少し育ってくれたら楽になるかも(笑)」
伊藤さんの会社は、きっとすばらしい会社に成長するだろう。
完