次の日、私は、1日の大半の時間を使って清算人に出すべく手紙の下書きを書いた。
清算人の方が協力してくれないと困るので、言葉には十分注意した。夕方、できた下書きを兄に
みてもらうと、
「よく、かけてると思うよ。ところで和花。清算人って誰がなると思う?」
「えっ。当時の取締役。だってこの前やった会社の解散登記も清算人が取締役だったでしょ?」
「そうだけど、この前の会社は、取締役1名の小さな会社さん。今回は、銀行さん。
銀行の清算人と言ったら、普通は、弁護士がなるでしょ。当時の取締役と清算人の氏名確認し
た?」
慌てて謄本を見る。
「あっ取締役と清算人の氏名ちがう。」なんでこんかことを私は、見逃すのだろう。
自分で自分があきれる。思い込みはだめだ。
「えっまさか!?早速、弁護士名をネットで検索。1人目。ヒットせず。
念のため、グーグル検索で家の所在場所も確認する。表札は確認できた。
手紙を書いたら返事くれるかも。
次、二人目。ネットで検索する。どうかヒットしますように。。。
「ヒット!ビンゴだ!現役バリバリの弁護士さんだ。やったー!!!」。
「お兄さんありがとう。明日早速電話してみる。」
「はい。がんばって。明日は、外出予定だから夕方報告聞かせて」
「はーい!」
よかった。希望の光がさした。園田さんのために近いうち抵当権抹消できそうだ。
明日が待ち遠しい。
つづく